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悪の秘密結社のアフター5

悪の組織でリーマンしながら悪の秘密結社パーフェクションで幹部として活動もするおっさんのブログです。

悪の組織のマナー研修

やっかいな仕事が舞い込んできました。

 
上部団体である本家、黒の組織では毎年、成績に応じて下部組織の表彰を行うのですが今年は成績が悪く、我々の組織はどの分野でもノミネート、ランクインできなさそうです。
 
そこで本家より提案されたのが。。。
 
マナーコンテスト
 
戦闘員のマナーの良さを
 
本家の審査員が抜き打ちチェック
 
審査にはマナーの研修を年に1回以上実施しているか等、組織としての動きも評価基準になります。
 
焦ったボスは私にマナー研修実施を命じました。
 
建前でなく、マナーを向上させろと釘も刺されました。
 
アイツらにマナーか。。。
 
・・・
 
 
 
さて、皆さん。
 
今日はお伝えしたとおり、皆さんにこの研修でどこに出ても恥ずかしくないマナーを身につけてもらいたい。
 
「えー今さらマナーかよ。」
 
「戦闘員にマナーなんていらんだろ。」
 
「こんな暇あるなら、仕事した方がマシだろ。」
 
「無駄な時間使わせるなよ。」
 
さっそく戦闘員達からの不満が上がります。
 
 
こんなのは想定通り
 
研修で重要なのは最初に行う動機付けです。
 
学ぶことによるメリット
 
学ぶ意義
 
これらを伝えることにより
技術習得効率は段違いになるのです。
 
 
いいですか?
皆さん。
 
確かに今さらマナーだとか
戦闘員にマナーなんて不要だとか言いますがこの機会を逃すと二度とこんなチャンスはないですよ?
 
我々のような悪の組織はマナーも知らない落ちこぼれ。
 
世間知らずのはみ出し者。
 
君たちにマナーなんて期待する奴なんて本来なら皆無です。
 
「…皆無ってなんだ?」
 
 
…君たちにマナーなんて期待する奴なんて本来なら1人もいません。
 
「クソが…」
 
「チッ」
 
バカにされてると気づき、不満を隠さない若い戦闘員達
 
 
そしてマナーなんて必要じゃないと思っているベテランの皆さん。
君たちはマナーの存在を知りつつ、1つも活かすことができないマヌケです。
 
 
「なんだと。」
 
「若造が。」
 
 
不穏な空気が会議室を埋め尽くします。
 
 
怒りましたか?
マナーというのは知っててやらないのと知らずにできないのでは大きく違います。
 
ベテランは知ってるんじゃない。
できないんです。
やりたくてもできないんです。
 
私はさらに会場を煽ります。
 
「キサマ!」
 
「なんだよ偉そうに!」
 
「マナーができたからなんだって言うんだ!」
 
 
ハァ~
 
私は大げさにため息をついてみせます。
 
皆さん!
 
なぜマナー教育があると思うんです?
どうしてこの役に立たないと思っているマナーが昔からあるのか!
 
コミュニケーションを円滑にするため?
 
企業がお客様に喜んでもらうため?
 
その結果、儲かるから?
 
それともマナーに従う従順な奴を量産するため?
 
 
違う!
そんな風に表面的にしか物事を捉えられないからおまえらはこんなとこにいるんだ!
 
こんな底辺でバカにされているんだ!
 
マナーをバカにして!
マナーを振る舞えず!
マナーを知らないからこんな所にいるんだ!
マナーの真実も知らずに愚かに生きてるんだ!
 
マナーはおまえらにとって最も必要で最強の武器になるのに!
正義の味方なんて目じゃない最強の武器!
それがマナーだ!
 
一般の企業がなんで当たり前のようにマナー教育があるか理由が分かる奴がいるか! 
 
 
 
なぜだかわかるか!
 
 
 
 
シーン…
 
 
会場は静まり返り
 
 
私の次の言葉を待ちます。
 
 
 
 
 
私はゆっくりと間を取ります。
 
 
 
 
早く答えを。
 
聴衆のそんな顔を見渡して言葉を紡ぎます。
 
 
おまえ達に
 
 
マナーの
 
 
メリットを1つ教えよう。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
それはなッ!
 
 
モテることだッ!
 
 
 
ビクッ!と聴衆の肩が震えました。
 
 
企業が盛んにマナー研修をやるのはな!
本当は受けたい奴が多いからなんだよ!
新人教育でマナーを学ぶ時、皆嫌がってるフリをしてるだけだ!
それは照れ隠しだ!
本当は必死に身につけようとしてる!
モテるためにな!
この中でも真実を知ってる奴がいるだろう!
本気で嫌がってる奴はそいつらに影でバカにされてるのさ!
ライバルは少ない方がいいからな!
 
 
会場内をわざとゆっくり見回すと
私の目線を追い、キョロキョロと真実を知ってそうな奴を探す者も出てきました。
 
不安と期待。
植えつけることに成功したようです。
 
 
 
 
 
いいか!俺たちは底辺だ。
 
街に行けば、女の子から怖い、くさい、キモイだの言われて全くモテない!
そうだろう?
 
 
違うのか?
 
 
 
会場からの返事はありません。
なぜなら
彼らは反論するだけの事実を一切持ち合わせていませんから。
 
 
 
俺たちに。
 
 
俺たちに。。。
 
 
唯一、優しくしてくれるのはキャバクラだけだ。。。
 
しかし!彼女達も街の女の子と同じように俺たちを蔑んでいる。
 
俺達に優しくしてくれるのは仕事だからなんだよ!
 
わかっているよな?
仕事の付き合いだってことを。
正義の味方がキャバクラでもモテてるのを指を咥えて見てたよな?
 
俺たちには決して見せてくれない優しさを!
 
正義の味方はいとも容易く手に入れていたのを俺たちは見たはずだ!
 
理不尽に思わないのか?
悔しいと思わないのか?
 
俺は思う!
だってそうだろう?
俺たちの何がいけない?
俺たちだって生きてるんだ!
俺たちだってあんな風に扱われたっていいはずだ!
違うのか?
 
「…」
 
いいか?俺たちにもできるんだよ!
俺たちだって優しさに触れられるんだ!
 
俺たちだってマナーを身につけるだけで本当の彼女達の本当の優しさに触れることができるんだよ!
 
いや、俺たちだからこそ!
マナーで彼女達の優しさに誰よりも触れることができるんだ!
 
 
汚い臭い気持ち悪い俺たちがマナーを身につけたらどうなる?
 
こんな身なりなのに優雅にマナーを身につけた振る舞いをしたらどうなる?
 
 
俺たちは底辺だ。
彼女達はいつもどおり蔑んだ気持ちを殺して俺たちに接してくるだろう!
 
 
だけどその時!マナーがあれば!
彼女達の前でマナーがあれば!
 
彼女達は思うはずだ!
 
あれ?この人、本当はこんな仕事してた人じゃないんじゃ?
 
この人がこんな仕事してるなんて何か理由があるんじゃない?
 
 
つまりだ!
 
俺たちは影のある秘密を持った男だ!
 
 
まだわからないか?
 
ギャップだ!
ギャップを出すんだ!
 
テコの原理だ!
 
底辺から飛び上がるからこそ!
このギャップが彼女達を引き込むんだ!
 
 
それができるのは俺たちだけだ!
 
俺たちだからこそ!
マナーは最強の武器になるんだ!
 
きちんとお勤めの奴らにとっちゃ棒切れ程度の武器かもしれないが俺たちにとってマナーは核ミサイルより強い武器にならないか!?
 
 
俺たちが持ってこそ最強の武器になるマナー!
それを俺たちが持たない理由なんてあるのか!
 
 
 
 
どうだ!みんな!
俺たちは最強になれないのか?
またあの蔑んだ目で!
上辺だけの優しさで!
俺たちは満足なのか?
 
触れたくないのか?
彼女達の本当の優しさに!
 
正義の味方に!
仕事もプライベートも負け続け!
お気に入りの子を持っていかれる!
悔しい、情けない!眠れない!
そんな現状で俺たちは満足できるのか?
 
「…」
 
教えてくれ!
今のままでいいのか!
俺たちはそれで満足なのか!
 
 
「「ウォォォォォ!」」
 
 
そうだ!
そうだとも!
満足できるわけがない!
こんなの許しちゃいけない!
 
俺たちは悪の組織だ!
世界征服を目指す俺たちが!
こんなことでいいわけがない!
悪の誇りにかけて!
彼女達の優しさを俺たちの手に!
正義の味方から奪うんだ!
彼女達の優しさを!
俺たちは悪の組織だ!
手段なんて選ぶ必要があるのか?
 
 
「「ウォォォォォ!」」
 
「そうだ!」
「ヤツらから奪え!」
「悪の恐ろしさを見せてやれ!」
 
 
俺たちにはできる!
俺たちは最強になれる!
ヤツらから奪え!
それが悪だ!
正義の味方なんて恐れるに足りん!
 
優しい目を!愛しいあの子を!
俺たちのものにするべきだ!
 
 
「「ウォォォォォ!」」
 
 
 
俺たちに必要なものはなんだ?
 
「「マナー!」」
 
俺たちの武器はなんだ?
 
「「マナー!」」
 
俺たちが奪うためには!
 
「「マナー!」」 
 
マナーがあれば!
 
「「俺たちは最強!」」
 
マナーがあれば!
 
「「俺たちは最強!」」
 
 
マナーを我が手に!
 
「「ウォォォォォ!」」
 
「やってやる!」
 
「マナーがあれば俺だって!」
 
「コイツで今度こそアイツを…」
 
・・・
 
かつてない盛り上がりを見せたマナー研修。
 
組織の戦闘員達の意欲は凄まじいものでした。
 
 
研修の甲斐あり、
業績では最下位だったものの
マナーコンテストでは見事、最優秀を表彰されました。
 
 
 
しかし打ち上げのキャバクラでモテたやつは1人もいなかった為、翌日以降の我が組織のマナーの力は地に落ちました。
むしろ前よりひどくなりました。
 
 
民衆は扇動されやすいが気づいた時の反動は革命ものですね。
 
今回は悪の組織っぽい?
 
 
 

 

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